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2019.12.23
プレスリリース

10年間で3倍に増加した外国籍人材、2020年さらなる大幅受け入れ | 民間意識と外国籍人材の定住ハードルに関する調査

ビザ(在留資格)取得し来日するも、銀行口座開設に6ヶ月、選べる物件は60件に1件・・・

オンラインによるビザ申請・管理支援サービス「one visa(ワンビザ)」を提供する株式会社one visa(本社:東京都台東区、代表取締役CEO:岡村アルベルト)は、労働力不足が加速すると言われている昨今、来たる2020年に起こりうる外国籍人材の大幅受け入れに関する概況と、民間意識を調査し発表いたします。

<人材不足の労働市場の実態と、外国籍人材の受け入れ枠「特定技能」>

日本国政府は、生産年齢人口の減少、昨今の有効求人倍率の増加等に伴う人材不足の1つの打開策として、2018年12月に外国籍人材の受け入れを拡大する「出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律(以下改正法)」を成立させ、新たな在留資格「特定技能1号・2号」を創設しました。

その背景には深刻な労働力不足があります。予測では、2030年の644万人の労働供給不足に対し、「シニア世代の活躍」により163万人、「女性活躍の推進」により102万人、「自動化などによる生産性向上」で298万人の、合計563万人※1の労働供給を補うことができるとしていますが、すべてが計算通りに増加しても、まだ81万人が不足している状態です。
そこで打ち出された新たな就労ビザ(在留資格)「特定技能」は2019年4月からの2年間で、合計で約34万人の外国籍人材を受け入れると宣言されました。

<外国籍人材のイマ>

2019.10_templateのコピー.001日本全体で見た時に、2008年時点で外国籍人材の数は48.6万人だったところ、10年後の2018年には146万人へと、約97.4万人増加しています。
また、就業者に占める割合も0.8%から2.2%へと、1.4%上昇。

これは日本における就業者全体の50人に1人は外国籍ということになり、外国籍人材の労働市場に占める存在が次第に大きくなっていることが読み取れます。

◆飲食業界 時給の上昇と有効求人倍率

「特定技能」は、特に人材不足と言われている飲食や宿泊、建設や介護といった14業種のミドルスキルワーカーが対象となっています。
2019年11月度に調査された※2、飲食業界のアルバイト、パートの三大都市圏(首都圏・東海・関西)における平均時給の推移を見てみると、2016年12月からの約2年間で45円上昇していることがわかります。さらに2019年11月には34円の増加、約3年間で79円の増加と、近年になるほど急激な上昇が確認できます。

2019.10_templateのコピー.002一方で、人手不足というのは具体的にどのような状況なのでしょうか。飲食店の職種は、調理と接客のふたつに大きく分けることができます。ここでは接客給仕スタッフに絞って見てみると、有効求人倍率は2016年の3.6倍から4.0倍に上昇していることがわかります。※3飲食業界では平均時給が年々上昇しているにも関わらず、現場の人手不足はさらに困難な状況に陥っていることがわかります。

2019.10_templateのコピー.003◆現場を支えていた留学生アルバイトの受け入れが、困難に

そんな人手不足の飲食・小売などの現場を、外国籍の留学生がアルバイトとして支えるケースも多く存在します。2018年10月時点の資格外活動許可人数(アルバイトをするための資格申請)のうち、留学生の数は298,461 人となっています。その数は近年まで年々増加していましたが、「改正入管法」が成立してからは留学のための在留資格認定証明書の取得が困難になっているといいます。

2019年7月、「全国日本語学校連合会」が全国327校に対し、申請の多い4月時点での在留資格の申請数と交付数を昨年度・今年度で比較調査しました。※4

これまで、留学の名目で来日しつつ、目的は日本語の学習ではなく実は就労(資格外活動・アルバイト)とされていた留学生が最も多いとされる関東甲信越地域。ここではネパール、バングラデシュ、スリランカの交付率が1%台以下でした。
全国的に見て特に変化が顕著だったのは、政府が悪質な仲介業者がいると考えている、ミャンマーが前年の76%から15%に、バングラデシュは61%から21%、スリランカは50%から21%に下がり、中国・韓国は90%台で推移していました。

<外国籍人材を受け入れる日本人のマインド実態>

◆外国籍人材が増えることに対する印象

「50%以上は「非常によい」「まあよい」、4人に1人は「否定的」もしくは「わからない」。人手不足が深刻化する中、外国籍人材の受け入れに肯定的な人が半数以上。」
2019.10_templateのコピー.004
全国の20 歳~69 歳の働く男女1,000 名(全回答者)への外国籍人材の受入れに対する意識調査資料を抜粋します。※5
日本全体として外国籍人材が増えることについて『よいことだと思う(計)』(「非常によいことだと思う」「まあよいことだと思う」の合計)の 肯定派は54.9%
『よくないことだと思う(計)』(「非常によくないことだと思う」「あまりよくないことだと思う」の合計)の否定派は 21.7%となり、肯定的な人が多数派となりました。
また、「わからない」は 23.4%でした。

<世代間のギャップ>

『よいことだと思う(計)』の割合が最も高かったのは 20 代で、65.5%。一方で最も低かったのは40代で46.5%と約20%の開きが見られました。どの業界でも人手不足の認識が広がりつつある中、外国籍人材に力を借りるという施策に最も前向きなのは、20代と言えるでしょう。

◆外国籍人材が自分の職場にいるか

2019.10_templateのコピー.005-1同様の回答者に、自分の職場に外国籍人材がいるか、いないかを聞いたところ、「いる」が 27.7%、「いない」が 72.3%となりました。
回答者のうち半数以上の人々は「外国籍人材の受け入れに肯定的」にも関わらず、実際にはまだ「いない」現場が多いのは、ビザ(在留資格)の受け入れ枠や採用側のマインドの他にも課題が残っていることが読み取れます。

◆外国籍人材受け入れの環境整備に何が重要だと思うか

また、同様の回答者に外国籍人材の受入れの環境整備に何が重要だと思うか調査を行い(複数回答可)回答が多かった順にランキング形式にしました。
最も多かったのは「外国籍人材を受け入れる企業の体制整備」、またほぼ同率に「同じ職場の仲間として受け入れる日本人の意識の醸成」が挙がっています。
人手不足が深刻な状況からも外国籍の人材を受け入れることに興味は持ちつつも、社内としてどんな準備が必要なのか把握し整備する実行力が求められているようです。
また3位、4位もほぼ同率で、外国籍人材に対する「日本語教育」「権利を保護するための法律や制度の整備」という、実際に定住するまでの国・行政単位でのアクションを必要とする声が挙がっています。

1位「外国籍人材を受け入れる企業の体制整備」が最も多く46.2%
2位「外国籍人材も同じ職場の仲間として受け入れる日本人の意識の醸成」が45.3%
3位「外国籍人材に対する日本語教育」が39.8%
4位「外国籍人材の権利を保護するための法律や制度の整備」が 38.2%
5位「外国籍人材に対する母国語による相談・支援体制」が 27.3%となりました。

それでは、来日後の外国籍人材を受け入れる体制整備には、日本語教育や仲間としての意識の他にどのようなものがあげられるのでしょうか。海外へ移住した際に一番の基盤となるインフラである「住居」「銀行口座」に関する調査の抜粋と、実際に日本へと移住し生活する外国籍人材の方のコメントをご紹介します。

<外国籍人材の社会的整備の実態>

◆日本における住居の選択肢

日本の賃貸物件に外国籍の方が入居できるかどうかは、国として明確な判断軸があるわけではなく、それぞれの物件オーナー・管理会社の属人的な判断になっているケースが多く存在します。つまり、まずは物件申し込みをしてから、入居可能か判断を待つケースがほとんどだそう。
日本に住む外国籍の方に「日本で部屋を借りるときに困ったこと」の中で「部屋を借りたことがある」と答えた487名のうち、「外国籍だから」という理由で入居を断られた経験があるのは200人、全体の40%にも登るとされています。※6

2019.10_templateのコピー.006また、外国籍の人材だけでなく、留学生の方々も日本の家探しに苦労しているといいます。日本の賃貸物件検索サイトで山手線・東京メトロ全線を検索すると、29,476件の物件がヒットするのに対し、「留学生可」の物件に絞り込むと485件にまで減少してしまいます。※7        

◆外国籍人材の声

実際に、3年前に来日し現在も日本企業で正社員として働く、ある外国籍人材の方はこう話します。

「来日してしばらくは会社の寮に住んでいたので気がつきませんでしたが、本格的に一人暮らしを始める際の家探しが、大変苦労しました。当時、約3ヶ月間の期間で20件ほど内覧に行ったのですが、いざ契約するには外国籍であることがハードルになり、結果として“外国籍専門”の保証会社に対応した一部の物件か、保証人不要の物件に絞らざるを得ませんでした。
その他の多くの物件・保証会社では、緊急連絡先となってくれる日本人の存在、その人の勤務先や職種なども書き込む必要がありました。そこまでの関係性の日本人がいる状態でないと、家探しはかなり限られた選択肢の中からするしかなかったのが私の経験です。」

◆銀行開設の選択肢

日本の普通銀行口座開設には、ゆうちょ銀行を除く多くの銀行で「日本に6か月以上在留し、住民票を取得している」ことが条件とされています。また、ある銀行では、日本の電話番号を持ち、在留資格が1年以上認められており、住民票への登録と印鑑が必要...など、日本独自の制約をすべてクリアできている必要があり、こちらも開設時に困ったという事例が後を絶ちません。

◆今後に向けて

労働力不足の現場が増える中、外国籍人材を歓迎する声は全体で半数以上に高まりつつある日本。新たな就労ビザ(在留資格)「特定技能」を通じ、2019年4月からの2年間で合計で日本は約34万人の外国籍人材を受け入れる方針ですが、外国籍人材の定住にはまだまだ多くのハードルが存在します。

株式会社one visaは、2018年12月にスタートした「海外人材来日・定住支援サービス」を通じ、外国籍人材のビザ情報を基軸とした信用スコアを生成。国籍ではなく個人に紐づいた社会的信用を元に、住居や銀行口座などの生活インフラの選択肢を提供いたします。今後の展開にご注目ください。

<出典>
※1 :労働市場の未来推計2030  https://rc.persol-group.co.jp/roudou2030/
※2:ジョブズリサーチセンター2019年11月度調査 https://jbrc.recruitjobs.co.jp/data/pdf/201911_AP_ver1.pdf
※3:厚生労働省「一般職業紹介状況」https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/114-1.html
※4:一般社団法人 全国日本語学校連合会 留学生通信 117号 2019年7月19日 http://www.jalsa.jp/kiji/1-117.pdf
※5:日本労働組合総連合会 外国人労働者の受入れに関する意識調査2018 https://www.jtuc-rengo.or.jp/info/chousa/data/20181018-02.pdf
※6:YOLO JAPAN調査 https://www.yolo-japan.com/ja/information/details/22
※7:株式会社CHINTAI 「CHINTAI」2019年12月16日現在の数値 https://www.chintai.net/

▼学習機会提供からビザ取得、定住支援までを一気通貫で行うone visaの「海外人材来日・定住支援サービス」概要

2018_04_サービス紹介

海外人材に対して来日前支援、来日支援、定住支援までを一気通貫で行うサービス。2018年12月にスタート。来日前支援としては日本語教育及び業務知識の教育、来日支援として「one visa」を利用したビザ取得、定住支援としてビザ取得時に収集する情報を基軸とした信用スコアリングを行うことで、海外人材に独自の与信を付与し、クレジットカードの発行や家賃保証など、従来外国籍の方が利用することが困難だった金融サービスの提供を目指している。現在、その第一弾として株式会社セブン銀行と提携し、従来は来日後半年かかる口座開設を、来日とほぼ同時にできるようにするサービスを準備中。

会社概要

社名 株式会社 one visa
設立 2015 年 9 月 11 日
代表者 代表取締役 CEO 岡村 アルベルト
事業内容 one visa の企画・開発・運営・販売
所在地 東京都台東区浅草橋4丁目10−8 TFAビル7F
URL https://www.onevisa.co.jp/

【本件に関するお問い合わせ先】

株式会社one visa 広報担当 武井

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